フリーランス薬剤師は、週1回や単発から始めることもできます。
私自身は、フリーランス薬剤師と薬局をつなぐサービスを利用して案件を探し、実際にフリーランスとして働きました。
この記事では、実際にフリーランス薬剤師として働いた経験をもとに、始め方や初期費用、保険、向いていない人、派遣との違いを紹介します。
フリーランス薬剤師とは
「特定の企業に雇用されずに職場となる調剤薬局と業務委託契約を結んで業務を遂行する働き方」です。
「フリーランス薬剤師に興味があるけれど、何から始めればいいかわからない」
「今の職場を辞めずに、まずは他の薬局で働いてみたい」
「週1回や単発で働くことはできる?」
そんな疑問を持っている方もいるのではないでしょうか。
フリーランス薬剤師の始め方
フリーランス薬剤師として働くには、まず薬剤師と薬局をつないでくれる会社などに相談し、案件を探す方法があります。
私が利用したのは「きょうりょく薬剤師」というサービスです。
WEB面談で働き方や疑問点について相談でき、希望に合う案件があれば紹介してもらうことができます。
私自身、WEB面談を受けてから実際に案件を受けるまで4か月ほど空きましたが、すぐに働かなければならないわけではありませんでした。
案件を探す方法
フリーランス薬剤師の案件を探す方法には、
- フリーランス薬剤師と薬局をつなぐサービスを利用する
- 知人の紹介
- これまで勤務した薬局に相談する
- 自分で薬局と業務委託契約を結ぶ
などがあります。
初めての場合は、自分ですべての薬局を探すよりも、案件紹介をしてくれるサービスを利用するほうが始めやすいと私は感じました。
きょうりょく薬剤師に登録をすると、定期的にフリーランス案件や正社員案件、さらにはM&Aの案件などの情報が送られてきます。ホームページには現在募集中の案件が多数載っています。
住んでいる地域に案件があるかどうかご自身の目で確かめてみましょう
初期費用はいくらかかる?
フリーランス薬剤師を始めるために必要な費用は、それほど多くありません。
以下は、私が実際にフリーランスを始めるときに支払った費用です。

私の場合、保険料などを含めても大きな初期費用はかかりませんでした。
ただし、必要な費用は契約するサービスや加入する保険などによって異なります。
「フリーランス=大きな資金が必要」というわけではないことは、始める前に知っておいてよいと思います。
薬剤師賠償責任保険は必要?
フリーランス薬剤師として働く場合、薬剤師賠償責任保険についても確認しておくことをおすすめします。
個人で加入できる保険でも、契約内容によってフリーランスとしての業務が補償対象になるかどうかは異なります。
そのため、加入する前に、
「フリーランス薬剤師として業務委託で働く場合も補償対象になりますか?」
と確認しておきましょう。
私は「きょうりょく薬剤師」を通して保険に加入しました。
加入までにかかった期間は約3日でした。
※保険料や補償内容は変更される可能性があるため、最新の内容を必ず確認してください。
WEB面談で疑問点を解消しよう
フリーランスとして働く前に、私はWEB面談でいくつか質問しました。
実際に聞いたのは、
- 病院でフリーランスとして働くことはできるのか?
-
私が相談した際には、フリーランスでは難しく、派遣であれば可能という回答でした。
- フリーランス薬剤師は国民健康保険に加入するの?
-
人によって異なり、国民健康保険に加入している人や、法人を設立して社会保険に加入している人など、さまざまな働き方があるとのことでした。
フリーランスになると、税金や社会保険などについても自分で考える必要があります。
「働く」だけでなく、雇用されているときには会社が行ってくれていた手続きを自分で行う必要があることは、始める前に知っておきましょう。
フリーランス薬剤師のメリット・デメリット
フリーランス薬剤師は、自由度の高さや高単価の案件がある一方、契約終了や社会保障など、雇用されている場合とは異なる注意点があります。
| メリット | デメリット | |
|---|---|---|
| 収入 | 高時給・高単価の案件がある | 契約終了などにより収入が不安定になる可能性がある |
| 働き方 | 自分で働く曜日や時間を選びやすい | 希望する条件の案件が常にあるとは限らない |
| 経費 | 仕事に必要な費用を、条件を満たせば経費にできる | 経費の管理や確定申告などを自分で行う必要がある |
| 仕事の確保 | 複数の勤務先を組み合わせるなど、働き方を工夫できる | 安定して仕事を確保するために、案件探しや営業が必要になる場合がある |
| 社会保障 | 働き方を自分で設計しやすい | 雇用されている場合と比べ、雇用保険・労災保険など利用できる制度が異なる |
| 自由度 | 週1回・単発など、自分のライフスタイルに合わせた働き方を選べる場合がある | 契約内容によって働ける曜日・時間などの条件が決まる |
私自身、フリーランス薬剤師として働いた経験があります。実際に働いてみて、曜日や時間を自分で調整しやすいことにメリットを感じた一方、契約終了後の仕事をどう確保するかなど、雇用されているときには考えなくてもよかったことも自分で考える必要がありました。
フリーランス薬剤師のメリット
① 高時給で働ける可能性がある
フリーランス薬剤師は、雇用契約ではなく業務委託契約で働くため、一般的なパート勤務と比べて高い報酬で働ける案件があります。
ただし、報酬額だけでなく、交通費や保険料、税金なども含めて考えることが大切です。
② 経費を計上できる
フリーランスとして仕事をする場合、事業に必要な費用は、条件を満たせば必要経費として計上できます。
パートなどの給与所得とは税務上の扱いが異なるため、仕事にかかった費用を自分で管理する必要があります。
③ 働く時間や曜日を自分で選びやすい
業務委託契約の内容によりますが、週1回や単発など、自分の希望に合った案件を選べる場合があります。
私自身も、フリーランス薬剤師として働いたことで、働く曜日や時間を調整しながら、自分に合った働き方を考えることができました。
フリーランス薬剤師のデメリット
① 契約が終了する可能性がある
雇用契約とは異なり、業務委託契約では契約期間や更新条件によって、契約が終了する可能性があります。
そのため、1つの契約先だけに頼るのではなく、契約内容や今後の案件について確認しておくことが大切です。
② 安定した収入のためには営業が必要になることがある
契約が終了した場合、新しい仕事を探す必要があります。
安定して仕事を続けるためには、複数の契約先を持ったり、新しい案件を探したりする必要があります。自分で営業する方法のほか、マッチングサービスなどを利用して案件を探す方法もあります。
③ 雇用保険や労災保険など、雇用されている場合とは利用できる制度が異なる
フリーランスは、会社員やパートのような「雇用される働き方」とは社会保険・労働保険の扱いが異なります。
雇用保険や労災保険など、雇用されていることで対象となる制度が利用できない場合があるため、フリーランスとして働く前に、自分が加入できる保険や利用できる制度を確認しておきましょう。
フリーランス薬剤師に向いていない人とは?始める前に確認したいポイント
ここからは、フリーランス薬剤師として1年近く働いた私の個人的な意見です。
調剤薬局経験が3年未満
経験1年以上で契約できる案件もありますが、私はある程度の調剤経験を積んでから始めるほうが安心だと感じました。
フリーランスの場合、初めて行く薬局で働くこともあります。
そのため、処方箋の内容を見て、自分で判断しながら業務を進める力が必要です。
特定の診療科に不安がある場合は、その科目をあまり扱わない案件を選ぶという方法もあります。
管理薬剤師の方
管理薬剤師として勤務している場合、他の薬局での勤務について制限が生じる場合があります。
フリーランスを検討する場合は、現在の雇用契約や管理薬剤師としての立場について確認しておきましょう。
経験や知識に不安がある人
「全部の診療科に詳しくない」という程度であれば、案件を選ぶことで対応できる場合があります。
一方で、初めての薬局でもある程度自分で判断して業務を進める必要があります。
そのため、まだ一人で働くことに不安がある場合は、まず派遣薬剤師や単発勤務を経験してからフリーランスを検討する方法もあります。
小児科や妊婦の処方箋に慣れていない人
これは私の個人的な経験ですが、調剤薬局で働いていた頃、先輩から「早いうちに小児科門前を経験しておいたほうがいい」とアドバイスされました。
今でも、このアドバイスには感謝しています。
小児科や妊婦の処方箋は、勤務先で突然対応する可能性があります。
フリーランスとして一人で対応する場面を考えると、幅広い処方箋を経験しておくことは大切だと感じています。
妊娠・出産を予定している人は制度を確認しよう
フリーランスになると雇用される働き方とは異なるため、雇用保険の対象ではなくなります。
そのため、会社員やパートなどの雇用される働き方とは、出産・育児に関する給付制度が異なります。
妊娠・出産を予定している場合は、フリーランスになる前に、
- 出産手当金
- 育児休業給付
- 健康保険
- 雇用保険
などについて、自分がどの制度の対象になるのか確認しておくことをおすすめします。
まずは単発案件から始めてみる
「いきなりフリーランスになるのは不安」
という方は、週1回や単発の案件から始める方法もあります。
現在の職場を辞めずに別の薬局で働いてみることで、
- 自分にフリーランスが合っているか
- 他の薬局でも働けるか
- どのくらいのスピードで業務をこなせるか
- どんな職場が自分に合っているか
を確認できます。
私自身も、いろいろな薬局で働いた経験は、その後の働き方を考えるうえで良い経験になりました。

不安な人は派遣薬剤師から始める方法も
フリーランスと派遣薬剤師の大きな違いは、誰と雇用契約を結ぶかという点です。
フリーランス薬剤師は、基本的に自分で業務委託契約を結んで働きます。
一方、派遣薬剤師は派遣会社と雇用契約を結び、派遣先の薬局などで働きます。
そのため、
「フリーランスに興味はあるけれど、いきなり一人でやるのは不安」
という方は、まず派遣薬剤師を経験してみるのも一つの方法です。
派遣会社を利用すれば、案件探しや契約などを自分ですべて行う必要がないというメリットがあります。
派遣薬剤師という選択肢
私が実際に利用したことがあるのが、ファルメイトです。
薬剤師専門の転職・派遣サービスなので、派遣薬剤師という働き方を検討している方は、選択肢の一つとして調べてみてもよいでしょう。
薬剤師にはフリーランス以外にも働き方がある
またフリーランス以外にも、パート・派遣・転職など、薬剤師の働き方にはさまざまな働き方があります。
これまで私が経験してきた働き方を書いています。

まとめ
フリーランス薬剤師は、調剤薬局での経験を活かしながら、自分に合った働き方を考える選択肢の一つです。
特に、
- 今の職場を辞めずに別の薬局を経験したい
- 週1回や単発で働きたい
- 働く場所や時間を自分で選びたい
- いろいろな薬局を経験してみたい
という方には、検討する価値があります。
一方で、契約や税金、保険など、雇用されている薬剤師とは違って自分で考えることも増えます。
「フリーランスになれば自由になる」というだけではなく、自分に合った働き方なのかを考えてから始めることが大切です。
私自身も、フリーランスとして働いた経験を経て、現在の働き方を選びました。
この記事が、これからの働き方を考えるきっかけになれば嬉しいです。




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